変更ログを有効化する方法
皆さんは変更ログというものをご存じでしょうか?
似たような概念に変更履歴というものがありますが、変更ログと変更履歴は全くの別物です。
変更ログを有効化すると、いつ、誰が、どのテーブルを何から何に変更したのか記録することができ、監査上有益です。
本記事では、SAP Note 2437986 – SCU3 | How to enable logging in the system で記載されている変更ログを有効化する方法について解説していきます。
変更ログを有効化する方法
変更ログを有効化するためには、システム全体で有効化する設定とテーブル単位で有効化する設定の2つがあり、これら2つを設定しないと変更ログは記録されません。
それでは、変更ログを有効化する方法について具体的に見ていきましょう。
①トランザクションコード:RZ10でプロファイルパラメータ:rec/clientを設定する
まずは、システム全体で変更ログを有効化するために、トランザクションコード:RZ10でプロファイルパラメータ:rec/clientを設定する必要があります。
プロファイルパラメータ:rec/clientは、全クライアントで変更ログを記録する場合は「ALL」を、特定のクライアント(最大10クライアント)を変更ログを記録する場合は「xxx(クライアント番号)」を指定してください。
開発機などのマルチクライアント環境の場合は全クライアントを指定するのではなく、カスタマイズマスタなどのカスタマイズを変更する可能性があるクライアントに限定して設定することがオススメです。
②テーブル:SE11の技術設定でログデータ変更を有効化する
次に、テーブル単位に変更ログを有効化するために、トランザクションコード:SE11の技術設定でログデータ変更を有効化する必要があります。
テーブル単位に変更ログを有効化する手順は下記の通りです。
1. トランザクションコード:SE11を実行
2. 「技術設定」ボタンを押下
3. ログデータ変更に「✓」を追加
また、どのテーブルが変更ログを有効化されているか確認する方法は下記の2つの方法があります。
①トランザクションコード:SCU3を実行し、「ログ記録されたテーブル一覧」から確認する
②トランザクションコード:SE16を実行し、テーブル:DD09Lの項目:PROTOKOLLを確認する
変更ログを確認する方法
トランザクションコードによっては変更ログを確認できるメニューが用意されています。
トランザクションコード:SCC4の場合、メニュー「ユーティリティ」から更新ログを選択することで確認できます。
ここからは、各トランザクションコードからではなく、テーブル単位に変更ログを確認する方法について解説します。
トランザクションコード:SCU3を実行する
テーブル単位に変更ログを確認する方法は、トランザクションコード:SCU3を実行することです。
<テーブル単位に変更ログを確認する手順>
1. トランザクションコード:SCU3を実行
2. 「ログ評価」ボタンを押下
3. カスタマイジング Obj/テーブルに確認するテーブル名を入力し、実行ボタンを押下