システム間でオブジェクトを比較する方法
全3回に渡ってシステム間の比較方法についてご紹介しています。
第1回はシステム間でテーブルを比較する方法について解説しました。
第2回はシステム間でカスタマイズを比較する方法について解説しました。
本記事では、その第三弾として、システム間でオブジェクトを比較する方法について解説します。
システム間でオブジェクトを比較する方法
大規模プロジェクトになると、大量のアドオン開発を行うため、大量の開発オブジェクトが出来上がるかと思います。
今回ご紹介する方法を使用すると、開発機と検証機・本番機でオブジェクトに差分が無いか比較することができ、開発オブジェクトの移送漏れが無いか調査する方法として活用することができます。
それでは、システム間のオブジェクト比較方法について見ていきましょう。
トランザクションコード:SCI(コードインスペクタ)
システム間でオブジェクトを比較する方法はトランザクションコード:SCI(コードインスペクタ)を実行することです。
本機能の実行手順は下記の通りです。
1.チェックバリアントの作成
チェック一覧 → 検索機能 → Comparison of Objects Between Systems に「✓」を設定。
Destinationに比較対象システムのRFC宛先を入力、Exact Comparisonに「✓」を設定し、「保存」ボタンを押下
2.オブジェクトセットの作成
Objセット選択 → 比較対象のオブジェクト(*)を入力し、「保存」ボタンを押下
* パッケージ「Y*」、「Z*」を指定し、全アドオンオブジェクトを指定することをオススメします。
3.インスペクションの作成
1で作成したチェックバリアントと2で作成したオブジェクトセットを設定し、「実行」ボタンを押下
4.「レポート」ボタンを押下し、オブジェクト比較結果を確認
また、本機能(コードインスペクタ)はシステム間のオブジェクト比較機能の他にも、拡張構文チェック、パフォーマンスチェック、命名規則チェックなど多数のチェック機能が用意されていますので、これらの機能もご活用ください。
下記の記事では、SAP Basisがよく使うトランザクションコードの一覧を解説していますので、合わせてご確認ください。